for_blog_03.jpg

 たまたま棚を整理していたらドカのフライホイールがいくつか出てきました。ちょうどいい、これを肴にいろいろとウンチクをたれてみようかと思いたった次第です。

 まずは概論からいきましょう。(なお、以降の内容に関し、疑問、質問ほか、補足すべき点、事実誤認の箇所などがありましたらコメント欄などにてご指摘ください。)

 今まで何度が言及してきたように、ドカのパーツは異なる車種の間でも極めて高い互換性があるのが特徴でして、フライホイールもその例に漏れません。それでも、90年以降のラージケース・2バルブで2種類、4バルブには4種類のフライホイールがあります。

 分類を決める要素は、大きく以下の2点。

(1)点火タイミングのセンシング方法
 点火タイミングはフライホイールの位相をセンシングして取るのですが、キャブレター車のフルトラとインジェクション車のECUとでは、そのセンシング方式が異なるゆえ、構造も異なります。またインジェクションでもECUの種類によってセンシング方式は2種類あります。

(2)ジェネレータがドカ製か日本電装(ND)製か?
 かなり長い間、ドカは発電機に兄弟会社であるドゥカティ・エネルジア製部品を使ってきたのですが、96年から日本電装のものを使って、3相交流化、発電量の強化を図るのですが、これによって、オルタネータを抱くフライホイールの構造も一新されました。

 さて上の画像の4種のフライホイールは、すべてSSやモンスターといった空冷2バルブ用のフライホイールです。上の分類で言えば、(1)キャブの(2)ドカ製ジェネレータの車両のものに当たります。

(つづく)